対米全面テロ

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現地の日本人国連スタッフの手記(本文1)

投稿者: tamaki_yagawa 投稿日時: 2001/09/26 20:25 投稿番号: [73002 / 177456]
以下、千田さんの手記です。

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報道機関の煽る危機感

9月12日(水)の夜11時、カンダハールの国連のゲストハウスでアフガニスタ
ンの人々と同じく眠れない夜を過ごしている。私のこの拙文を読んで、一人でも多く
の人がアフガニスタンの人々が、(ごく普通の一人一人のアフガン人達が)、どん
なに不安な気持ちで9月11日(昨日)に起きたアメリカの4件同時の飛行機ハイ
ジャック襲撃事件を受け止めているか少しでも考えていただきたいと思う。

テレビのBBCニュースを見ていて心底感じるのは今回の事件の報道の仕方自体が
政治的駆け引きであるということである。特にBBCやCNNの報道の仕方自体が根拠のな
い不安を世界中にあおっている。

事件の発生直後(世界貿易センターに飛行機が2機突っ込んだ時点で)BBCは早く
も、未確認の情報源よりパレスチナのテログループが犯行声明を行ったと、テレビで
発表した。それ以後事件の全貌が明らかになるにつれてオサマ.ビン.ラディン
のグループの犯行を示唆する報道が急増する。その時点でカンダハールにいる我々は
アメリカがいつ根拠のない報復襲撃をまた始めるかと不安におびえ、明らかに不必
要に捏造された治安の危機にさらされる。何の捜査もしないうちから、一体何を根拠
にこんなにも簡単にパレスチナやオサマ・ビン・ラビンの名前を大々的に報道でき
るのだろうか。そしてこの軽率な報道がアフガンの国内に生活をを営む大多数の
アフガンの普通市民、人道援助に来ているNGO(非政治組織)NPOや国連職員の生命を
脅かしていることを全く考慮していない。

1998年8月にケニヤとタンザニアの米国大使館爆破事件があった時、私は奇しく
も   ケニヤのダダブの難民キャンプで同じくフィールドオフィサーとして働いてお
り、ブッシュネル米国在ケニヤ大使が爆破事件の2日前ダダブのキャンプを訪問して
いたという奇遇であった。その時も物的確証も無いままオサマ・ビン・ラディンの
事件関与の疑いが濃厚という理由だけでアメリカ(クリントン政権)はスーダンとア
フガニスタンにミサイルを発射した。スーダンの場合は、製薬会社、アフガンの場合
は遊牧民や通りがかりの人々など大部分のミサイルがもともとのターゲットと離れ
た場所に落ち、罪の無い人々が生命を落としたのは周知の事実である。まして標的で
あった軍部訓練所付近に落ちたミサイルも肝心のオサマ・ビン・ラデンに関与するグ
ループの被害はほぼ皆無だった。タリバンやこうした組織的グループのメンバーは発
達した情報網を携えているので、いち早く脱出しているからだ。前回のミサイル報復
でも結局犠牲者の多くは子供や女性だったと言う。

(続く)
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