対米全面テロ

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今回の戦争の性格(1)

投稿者: enomoto0072 投稿日時: 2001/09/17 13:45 投稿番号: [45383 / 177456]
今回の戦争の性格を理解するうえで参考になる優れた分析を紹介します。
(渡辺治『日本の大国化とネオ・ナショナリズムの形成』桜井書店2001年より)

現代の戦争のあらたな形態

現代の戦争、とりわけソ連・東欧の崩壊や中国の市場開放により当面社会主義との戦争がなくなった一九九〇年代以降の戦争は、古典的な帝国主義時代のような帝国主義列強問の生死を賭けた闘争と異なり、圧倒的な軍事力・経済力を誇る帝国主義国と、小さな途上国あるいは小さな地域覇権国家との戦争という形をとっていることである。

つまり、現代の戦争は、当事者間の非対称性を特徴としている。そこでは自由な市場を強制する、あるいは自由な市場の安定を求める帝国主義国の側は、通例、本国が戦禍に巻き込まれる怖れは皆無である。湾岸戦争やコソボを例にとれば直ちにわかるように、イラクやユーゴは決して米国やNATO諸国に反撃することはないし、できない。攻撃は一方的であり、彼我の力関係は隔絶している。

このように現代の戦争は、不均衡な戦争であるから、第一次世界大戦や第二次世界大戦のような総力戦という形態を予想しない。そのため、帝国主義のほうは、戦争を遂行するさいにしても第二次世界大戦期のように戦争当事国の国家総動員体制をとり、国民を長期にわたり強制的に戦争に動員することを必要としない。……それは、第二次世界大戦後、再三にわたり侵略戦争を遂行し続けた米国が他方でデモクラシー体制の「開花」を調歌しえたことでも明らかである。
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