學問ノスゝメ_6
投稿者: pyu_pyu_kitakaze 投稿日時: 2005/08/15 15:41 投稿番号: [173795 / 177456]
斎藤貴男『非国民のすすめ』筑摩書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480863540/qid=1124086633/sr=1-17/ref=sr_1_2_17/250-7732369-1753020
〜斎藤貴男の『非国民のすすめ』を読んだ。
ジャーナリストである著者が噛み付いているのは、数多いが、目次から一部拾ってみると、たとえばこんな調子。
「全行動を監視するユビキタスの恐怖」
「がんじがらめの監視網があなたを覆いつくす(なぜ住基ネットは実施されたか)」
「首相の靖国参拝の本当の意味」
「テロのレッテルを貼りたがる人々」
「拉致事件で北朝鮮を絶対悪視する愚かさ」
「まるで徴兵制のような裁判員制度」
「人間を臣民化する日の丸、君が代教育」
「定時制高校への差別的な発言」
「新聞、TVのイラク映像にダマされるな」
「ジャーナリズムが権力追随から脱するために」
これらの主張は、ちょっと考えれば誰でもが到達する視点でもありうるのだが、これらのことを発言する者は少ない。先日の北朝鮮とのサッカーでも、サッカーチームに憎悪むきだしの態度をとる日本人が多かった。アメリカがイラク空爆をはじめたとき、やむをえないと判断した輩も多かった。北朝鮮で放送されているテレビ番組を嘲笑するワイドショーもある。
著者のこれらの視点、怒りを僕はベースとして考えていこうと思っている。
この本を読んで、なるほど、と思えたのは、著者が主張する「生活保守主義批判」だ。
自分たちの生活水準を守ることが最優先の関心事になるのが、生活保守主義。
これは裏返しの全体主義である。自ら進んで国家側の視点に立ち、監視すら厭わない人々が目につく。
たとえば反戦運動のデモを見て、迷惑としか感じない人々。
イラク戦争に「しかたがない」で納得した人々。
これで思い出したのが、先日読んだ『どうせ死んでしまう』でとりあげられていたカントの「根本悪」の問題だ。
根本悪とは、真実よりも幸福を優先する態度である。たとえば、人を殺すことは悪である。これはいかなる場合においても、悪なのだ。しかし、イラクが大量破壊兵器を隠しているかもしれない、となると、イラク人を1万人殺して平気なのである。殺しは悪かもしれないが、自分の身を守るため、あるいは、世界の秩序のため、つまりは、幸福のためには殺してしまう選択をしてしまうのだ。これをカントは「根本悪」として問題にした。イラクを例にあげたので、話はわかりやすいが、これが、誰が見ても善いことのように思えることであっても、事情は同じだ。カントは「たしかにそれは悪いことかもしれないけど、しかたがなかったんだ」というような言い訳するような輩を根本悪にまみれた者としているのだ。家族を守るために嘘をつく、など人間味あふれる悪であっても、それはヒトラーのユダヤ人虐殺と何ら変わるところのない悪なのだ。
アオアオマン
http://diarynote.jp/d/49497/20050224.html
___________________
・・・彼には手を変え品を換え同じ本が何冊もあるわけだが,
まあ,身過ぎ世過ぎのためにはこれも仕方がない,として・・・
国家に隷従せず ちくま文庫
不屈のために−階層・監視社会をめぐるキーワード ちくま文庫
なども。(筑摩書房の手先ではありませぬ。)
・・・なんつうか,家畜化って云うのは,自らの安全と生存のために人類が作り上げた社会性のことだが,
だからといって,それが無矛盾な前提というわけではあるまい,ってことだな。・・・たぶん。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480863540/qid=1124086633/sr=1-17/ref=sr_1_2_17/250-7732369-1753020
〜斎藤貴男の『非国民のすすめ』を読んだ。
ジャーナリストである著者が噛み付いているのは、数多いが、目次から一部拾ってみると、たとえばこんな調子。
「全行動を監視するユビキタスの恐怖」
「がんじがらめの監視網があなたを覆いつくす(なぜ住基ネットは実施されたか)」
「首相の靖国参拝の本当の意味」
「テロのレッテルを貼りたがる人々」
「拉致事件で北朝鮮を絶対悪視する愚かさ」
「まるで徴兵制のような裁判員制度」
「人間を臣民化する日の丸、君が代教育」
「定時制高校への差別的な発言」
「新聞、TVのイラク映像にダマされるな」
「ジャーナリズムが権力追随から脱するために」
これらの主張は、ちょっと考えれば誰でもが到達する視点でもありうるのだが、これらのことを発言する者は少ない。先日の北朝鮮とのサッカーでも、サッカーチームに憎悪むきだしの態度をとる日本人が多かった。アメリカがイラク空爆をはじめたとき、やむをえないと判断した輩も多かった。北朝鮮で放送されているテレビ番組を嘲笑するワイドショーもある。
著者のこれらの視点、怒りを僕はベースとして考えていこうと思っている。
この本を読んで、なるほど、と思えたのは、著者が主張する「生活保守主義批判」だ。
自分たちの生活水準を守ることが最優先の関心事になるのが、生活保守主義。
これは裏返しの全体主義である。自ら進んで国家側の視点に立ち、監視すら厭わない人々が目につく。
たとえば反戦運動のデモを見て、迷惑としか感じない人々。
イラク戦争に「しかたがない」で納得した人々。
これで思い出したのが、先日読んだ『どうせ死んでしまう』でとりあげられていたカントの「根本悪」の問題だ。
根本悪とは、真実よりも幸福を優先する態度である。たとえば、人を殺すことは悪である。これはいかなる場合においても、悪なのだ。しかし、イラクが大量破壊兵器を隠しているかもしれない、となると、イラク人を1万人殺して平気なのである。殺しは悪かもしれないが、自分の身を守るため、あるいは、世界の秩序のため、つまりは、幸福のためには殺してしまう選択をしてしまうのだ。これをカントは「根本悪」として問題にした。イラクを例にあげたので、話はわかりやすいが、これが、誰が見ても善いことのように思えることであっても、事情は同じだ。カントは「たしかにそれは悪いことかもしれないけど、しかたがなかったんだ」というような言い訳するような輩を根本悪にまみれた者としているのだ。家族を守るために嘘をつく、など人間味あふれる悪であっても、それはヒトラーのユダヤ人虐殺と何ら変わるところのない悪なのだ。
アオアオマン
http://diarynote.jp/d/49497/20050224.html
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・・・彼には手を変え品を換え同じ本が何冊もあるわけだが,
まあ,身過ぎ世過ぎのためにはこれも仕方がない,として・・・
国家に隷従せず ちくま文庫
不屈のために−階層・監視社会をめぐるキーワード ちくま文庫
なども。(筑摩書房の手先ではありませぬ。)
・・・なんつうか,家畜化って云うのは,自らの安全と生存のために人類が作り上げた社会性のことだが,
だからといって,それが無矛盾な前提というわけではあるまい,ってことだな。・・・たぶん。
これは メッセージ 173763 (pyu_pyu_kitakaze さん)への返信です.
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