対米全面テロ

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21世紀の新しい戦略―テロ対策

投稿者: kazuma_002 投稿日時: 2004/09/27 16:51 投稿番号: [171734 / 177456]
21世紀の新しい戦略―テロ対策をどう考えるか。
平成13年10月10日(水)   大野よしのり


  今日から国会で「テロ対策特別措置法」等の審議が始まった。国際テロに対していかに対処するかの議論は、「国際テロ」ということの本質を明確に把握しておかなければ、過去の憲法9条の神学論争という迷路から抜け出せない。

  「国際テロ」とは、戦争ではなく、犯罪である。テロに対しすることは、防犯ではなく治安である。なぜなら、戦争とは、国家の政策目的を武力によって達成しようとするものであり(国と国との関係、さらに外交の延長)、意思表示を伴う目に見える行動である。これに対し、テロは、事前警告はなく、自らの立場も明らかにしない。一般市民を巻き込んだ無差別な殺人である。従って、現在の「文明の枠内」では考えられない。平和を希求し、自由と民主主義の価値観を共有する人類共通の敵である。従って、それは、国家主権の問題であるよりも、人権の問題である。

  よって、今回アメリカやイギリスが行動し、日本をはじめ多数の国が支援しようとする行動は、人権を守るための国際協力の問題である。

  しかし、ここに極めて悩ましい問題が一つある。それは、タリバン政権が、一方においてテロの行為者(犯罪者)をかくまっており、他方において、アメリカの軍事行動はアフガニスタン人の市民を巻き込む殺戮(さつりく)になると国際的な人道主義に訴えていることである。もし、犯人をかくまうならば、少なくともタリバン政権は、テロ犯罪の組織となる。そこで犯罪人を引き渡さないテロ組織を撲滅することが、あたかもアフガニスタンに対する戦争のようなことになることだ(擬似戦争)。言い方を換えれば、国民を人質にした擬似戦争になっていることが、この解決にとって一番悩みの種である。

  日本にとっては、もう一つ悩ましい問題がある。憲法9条だ。私は、犯罪であるから、憲法9条の問題とは別の視点で考えるべきだと思う。

  犯人を逮捕できなければ、実力行使をして、地球上からテロを追放すべきは当然であるが、実力行使を自衛隊がどこまでやれるかは、やはり憲法の枠内でなければならない。この場合の憲法の枠内とは、戦争につながるような武力行使をしてはならない、ということだと思う。

  わかり易く言えば、他国の領土・領域内で自衛隊等が、自己防衛の目的を超えてテロリストに対し、銃口を向けてはならない。この一点だけである。

  私の解釈は、現在の政府提案よりも幅広いものがある。しかし、それは、テロが人権を脅かす問題であるからである。

  21世紀を迎えて、国境を越えた人権問題は、国家主権の問題よりもはるかに重いものであることを我々は認識すべきである。

http://homepage3.nifty.com/e-ohno/essay/20011010.htm
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