対米全面テロ

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「合唱隊の役割」

投稿者: pyu_pyu_kitakaze 投稿日時: 2004/08/08 22:56 投稿番号: [171258 / 177456]
(前略)
〜二〇〇一年九月一一日以降、世界に現われている「平和と戦争」をめぐるまったく新しい時代の様相を考える時、この状況を主導的に生み出した米国現政権の独善的な政策と、日本社会に住む私たちからすれば、それに無批判的に追随するばかりの日本政府の政策こそに最大の罪があることは、私にとっては自明のことである。

だが、この政策が社会の中に浸透していくに当たっては、上に見たような、メディアに登場する合唱隊の役割が大きい。

問題を捉える視野を狭くし、選択肢も狭め、物事を一面的に語る。

「戦争と平和」の問題を根本的な理念を放棄した地点で語り、ひたすら現状追随的になる。

ことが国際政治に関わるものである以上、当然にも、強者として振る舞うものたちが力任せ(軍事力)につくりだした現実に合わせた「解決」策しか、そこでは提示され得ない。そこでは、どんな声が消されてゆくのか。

マスメディアのように、中立性をはなから放棄し常に「日本」や「日本自衛隊」に自閉する意識の下で報道競争が繰り広げられる場合、それは、ペルー大使公邸占拠・人質事件や拉致事件の場合のように、イラクを舞台としながら日本に発し日本に回帰する「国策」としてしか語られることはないだろう。

なかに、イラクやアラブ社会全体に通じた専門家が現われて、なるほどと思わせる、アラブ世界の鋭利な分析を行なっても、その論者がまっとうな「国際感覚」を欠いた人物であるときには、その地域研究の成果は、かつての植民地時代のように、「国策」の枠内に見事におさまってしまうだろう。

その意味で、私たちの眼前に展開しているのが、まぎれもなく、すでに有事・戦時下の言論状況である。


壊れゆく言葉――有事・戦時下の言論状況
『情況』別冊「反派兵」2004年3月号)掲載   太田昌国
http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/2004/koware.html
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