第二芸術(笑)
投稿者: balladrain 投稿日時: 2004/02/04 14:02 投稿番号: [162266 / 177456]
「……俳諧精神と今日の科学精神ほど背反するものはないのである」(笑)この言葉をほぼ結語とする「第二芸術」(「第二芸術論」ではない)は「アルセーヌ・ギヨ」にある「高度の確信は人を無感覚にしてしまいます」というテーゼの恰好の見本みたいな読物である。もちろん桑原武夫だけがおかしくなっていたのではない。ちょうど同じ頃、志賀直哉は日本語を廃してフランス語を国語にすべきだと真顔で論じていた。そう言えば「第二芸術」の中で桑原は頻りに志賀を称していた。のちに桑原は二番目とはまた随分持ち上げてくれたもんだな、という虚子の言葉を伝え聞いて、一目も二目も置かざるを得なかったことを述懐している。全然関係ないことだが、「カラマーゾフの兄弟」のアリョーシャはイワンほどではないが頭がよくて、学校の成績もよかった。でも、一番になったことは一度もなく、たいてい二番だった。このことも、なんとなく、アリョーシャに好もしい印象をもたらした。考えてみると、第二芸術という言葉はいまや新鮮である。僕は第一芸術をやっています、なんて恥ずかしいことを言わずにすむのだから、桑原センセーもなかなか良いことを言ったものだと思う。
これは メッセージ 1 (messages_admin さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1143582/bpjfa4lla5fa5m_1/162266.html