袋小路に陥ったパレスチナ抵抗運動
投稿者: adventureoftheultraworld 投稿日時: 2003/09/24 19:12 投稿番号: [159795 / 177456]
http://www.diplo.jp/articles03/0309.html
袋小路に陥ったパレスチナ抵抗運動
(抜粋)
アッバスとパレスチナ指導部にとって、パレスチナ自治政府を救い、再占領された地域からイスラエル軍を撤退させ、ブッシュ政権を和平交渉に引き込むためには、武装インティファーダを終結させることが不可欠となっていた。有り体にいえば、彼らは3000人近いパレスチナ人の命を犠牲にした民族蜂起が完全に敗北に終わり、2002年12月20日にカルテットによって取り決められた「ロードマップ」の中身が降伏条件であることを認めたわけだ。
(中略)
パレスチナ人は自分たちの敗北の重みをほどなく実感した。それはとりわけ、民族蜂起を現場で主導した勢力、つまりアラファト議長の率いるファタハを母体とする民兵組織タンジームで顕著だった。タンジームの幹部たちは武装インティファーダの戦略が、特にイスラエル国内を狙った自爆テロが、パレスチナの大義にとって惨憺たる結果をもたらしてきたことに気がついた。
武装インティファーダの結果、シャロンはイスラエルの有権者と米国から、ヨルダン川西岸の入植を進めるという野心の追求に必要な白紙手形を手に入れた。また、パレスチナ人がとりわけ欧州で得ていた外交レベルと大衆レベルの同情は涸れてしまった。さらに、パレスチナの指導権をとるというタンジームの狙いも危うくなった。
(中略)
パレスチナの多くの専門家によれば、現在の袋小路を脱する道は一つしかない。パレスチナ民族として、オスロ合意に代わって全当事者を拘束するような共通の解放戦略を作り上げていくことだ。その戦略は、地方選挙、評議会選挙、議長選挙を通じて民衆が下す判断に即したものでなければならない。様々な民族運動を一致団結させ、民族闘争の今後の方針を民主的に、それゆえ正統性をもって決定できる場は、民族規模の選挙のほかにないだろう。
(中略)
パレスチナの多くの専門家の見解では、この方向への実質的な改革が進まない限り、インティファーダはすでにはまった泥沼にますます沈み込んでいくことになる。そこで繰り広げられるのは占領に抗する民族闘争よりも、運動の指導権をめぐる派閥間の消耗戦、収まりがつかず結局のところ自滅的な戦いでしかない。
●「フランスのアサヒ新聞」ことルモンド・ディプロマティークが
珍しくマトモな?ことを書いていたので御紹介。
ロードマップを降伏文書と見るところなど、疑問点もあるけど
最近のパレスチナ内部の動きを「下からの民主化」「上からの民主化」といった言葉で説明してある文献は
始めて見たような気がします。
最近、内紛の報道が目立ったり、停戦がようわからんうちに破棄されたりと
パレスチナ各組織の指揮系統の乱れが目立っていたように感じていたんだけど、
その理由はこの記事によると、
>他にも数十人ものファタハの指導者が戦死したり、暗殺されたりしている。
>彼らの後任となった新しい幹部は、どちらかといえば「軍閥」に近い。若く未熟で、徒党を組んで行動し、
>中央の指導部に対してよりも自分たちの仲間や地域や共同体に忠誠心を向けている。
>そのために抵抗運動はだらしなく混乱したものとなり、軍事部門と政治部門の間だけでなく、
>それぞれの内部でも溝が深まっていった。
とのこと。
昔、革マルと中核派の抗争についての本を読んだことがあるけど、
パレスチナの「解放」運動は、今や、そういう状態に近いのかもしれない。
adiaq_laちゃんのために、こちらにも貼っておきます。
袋小路に陥ったパレスチナ抵抗運動
(抜粋)
アッバスとパレスチナ指導部にとって、パレスチナ自治政府を救い、再占領された地域からイスラエル軍を撤退させ、ブッシュ政権を和平交渉に引き込むためには、武装インティファーダを終結させることが不可欠となっていた。有り体にいえば、彼らは3000人近いパレスチナ人の命を犠牲にした民族蜂起が完全に敗北に終わり、2002年12月20日にカルテットによって取り決められた「ロードマップ」の中身が降伏条件であることを認めたわけだ。
(中略)
パレスチナ人は自分たちの敗北の重みをほどなく実感した。それはとりわけ、民族蜂起を現場で主導した勢力、つまりアラファト議長の率いるファタハを母体とする民兵組織タンジームで顕著だった。タンジームの幹部たちは武装インティファーダの戦略が、特にイスラエル国内を狙った自爆テロが、パレスチナの大義にとって惨憺たる結果をもたらしてきたことに気がついた。
武装インティファーダの結果、シャロンはイスラエルの有権者と米国から、ヨルダン川西岸の入植を進めるという野心の追求に必要な白紙手形を手に入れた。また、パレスチナ人がとりわけ欧州で得ていた外交レベルと大衆レベルの同情は涸れてしまった。さらに、パレスチナの指導権をとるというタンジームの狙いも危うくなった。
(中略)
パレスチナの多くの専門家によれば、現在の袋小路を脱する道は一つしかない。パレスチナ民族として、オスロ合意に代わって全当事者を拘束するような共通の解放戦略を作り上げていくことだ。その戦略は、地方選挙、評議会選挙、議長選挙を通じて民衆が下す判断に即したものでなければならない。様々な民族運動を一致団結させ、民族闘争の今後の方針を民主的に、それゆえ正統性をもって決定できる場は、民族規模の選挙のほかにないだろう。
(中略)
パレスチナの多くの専門家の見解では、この方向への実質的な改革が進まない限り、インティファーダはすでにはまった泥沼にますます沈み込んでいくことになる。そこで繰り広げられるのは占領に抗する民族闘争よりも、運動の指導権をめぐる派閥間の消耗戦、収まりがつかず結局のところ自滅的な戦いでしかない。
●「フランスのアサヒ新聞」ことルモンド・ディプロマティークが
珍しくマトモな?ことを書いていたので御紹介。
ロードマップを降伏文書と見るところなど、疑問点もあるけど
最近のパレスチナ内部の動きを「下からの民主化」「上からの民主化」といった言葉で説明してある文献は
始めて見たような気がします。
最近、内紛の報道が目立ったり、停戦がようわからんうちに破棄されたりと
パレスチナ各組織の指揮系統の乱れが目立っていたように感じていたんだけど、
その理由はこの記事によると、
>他にも数十人ものファタハの指導者が戦死したり、暗殺されたりしている。
>彼らの後任となった新しい幹部は、どちらかといえば「軍閥」に近い。若く未熟で、徒党を組んで行動し、
>中央の指導部に対してよりも自分たちの仲間や地域や共同体に忠誠心を向けている。
>そのために抵抗運動はだらしなく混乱したものとなり、軍事部門と政治部門の間だけでなく、
>それぞれの内部でも溝が深まっていった。
とのこと。
昔、革マルと中核派の抗争についての本を読んだことがあるけど、
パレスチナの「解放」運動は、今や、そういう状態に近いのかもしれない。
adiaq_laちゃんのために、こちらにも貼っておきます。
これは メッセージ 159411 (adiaq_la さん)への返信です.
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