鈴木松美先生 裁判で手法を否定される
投稿者: tmn555 投稿日時: 2002/11/16 00:20 投稿番号: [149957 / 177456]
平成八年(ワ)第一〇四八五号
損害賠償請求事件
判 決
北海道函館市新川町二三番二一号
原告 信平醇浩
右訴訟代理人弁護士 瀬川健二
同 木皿裕之
東京都新宿区信濃町二三番地
被告 池田大作
右訴訟代理人弁護士 倉田卓次
同 宮原守男
平成四年五月一四日、信子と原告が秋谷会長宛に電話をかけ、応対した鶴岡との間でし
たやりとりが、右アないしウのとおりであるこは、このやりとりを録音した乙二九及び七八
(電話に対応した鶴岡の陳述書)により認めることができるが、原告は、乙二九の女性の声
は信子の声ではないと主張し、これに沿う日本音響研究所所長鈴木松美作成にかかる声紋に
ついての鑑定書(甲四三の一,二)及び意見書(甲四四,四九)を提出し、証拠能力を争う
ので、ここで検討しておくことにする。元警察庁科学警察研究所副所長鈴木隆雄作成にかか
る意見書(乙五二,一一四)によれば、声紋とは、同じ言葉又は発音の音声を周波数分析し
て得られる周波数の分布状態をいい、声紋鑑定とは、この声紋を比較し、その同一性の有無
を鑑定するものであると認められるところ、これを前提として考えると、甲四三の一の声紋
鑑定は、同じ言葉又は発音の音声の中央周波数を比較するという手法を採用しており、声紋
鑑定の手法として妥当であるかどうか基本的な疑問が残るといわなければならない。
さらに、乙二九は、平成四年五月一四日に録音されたものであるのに対し、甲四三の一に
おいて比較対照に供した信子の声は、右時点から七年近く経過した時点で録音されたもので
あり、信子の声自体も変調している可能性も考えられ、しかも、乙二九は、電話における
会話を録音したものであるのに対し、比較対照に供された信子の声は電話を通したものでは
ないというのであるから、甲四三の一は、比較対照に使用された資料の適切性という観点か
らみても疑問がある。そもそも、乙二九の録音テープ自体が正確に反訳されていることに争
いはないところ、乙二九によると、信子と鶴岡との間の会話の流れは、それ自体自然である
し、そのような自然な会話の流れの中で、鶴岡が、信子に対し、原告が電話のそばにいるか
否かを尋ね、いるのであれば替わるようにと言われて信子が原告と替わっているのである
が、仮に乙二九が偽造されたものであるとすると、信子の声だけでなく、原告の声も偽造さ
れていることになり、似た声の人物二人を用意して録音テープを偽造したということになる
が、そのような事態は経験則上想定しにくい。加えて、乙二九の内容は、同日に録音された
乙二八における信子の会話の内容とも整合しているから、その意味でも、偽造されたものと
みることは困難である。
さらに、右鈴木隆雄は、自らも声紋鑑定をし、「乙二八に録音されている女性の声は、
乙二九に録音されている女性の音声とは、同一人の音声である」との結論を出している
(乙八一)。以上によれば、結局、乙二九が偽造により証拠能力を欠くものであるとする
主張には理由がないといわざるを得ない。
判 決
北海道函館市新川町二三番二一号
原告 信平醇浩
右訴訟代理人弁護士 瀬川健二
同 木皿裕之
東京都新宿区信濃町二三番地
被告 池田大作
右訴訟代理人弁護士 倉田卓次
同 宮原守男
平成四年五月一四日、信子と原告が秋谷会長宛に電話をかけ、応対した鶴岡との間でし
たやりとりが、右アないしウのとおりであるこは、このやりとりを録音した乙二九及び七八
(電話に対応した鶴岡の陳述書)により認めることができるが、原告は、乙二九の女性の声
は信子の声ではないと主張し、これに沿う日本音響研究所所長鈴木松美作成にかかる声紋に
ついての鑑定書(甲四三の一,二)及び意見書(甲四四,四九)を提出し、証拠能力を争う
ので、ここで検討しておくことにする。元警察庁科学警察研究所副所長鈴木隆雄作成にかか
る意見書(乙五二,一一四)によれば、声紋とは、同じ言葉又は発音の音声を周波数分析し
て得られる周波数の分布状態をいい、声紋鑑定とは、この声紋を比較し、その同一性の有無
を鑑定するものであると認められるところ、これを前提として考えると、甲四三の一の声紋
鑑定は、同じ言葉又は発音の音声の中央周波数を比較するという手法を採用しており、声紋
鑑定の手法として妥当であるかどうか基本的な疑問が残るといわなければならない。
さらに、乙二九は、平成四年五月一四日に録音されたものであるのに対し、甲四三の一に
おいて比較対照に供した信子の声は、右時点から七年近く経過した時点で録音されたもので
あり、信子の声自体も変調している可能性も考えられ、しかも、乙二九は、電話における
会話を録音したものであるのに対し、比較対照に供された信子の声は電話を通したものでは
ないというのであるから、甲四三の一は、比較対照に使用された資料の適切性という観点か
らみても疑問がある。そもそも、乙二九の録音テープ自体が正確に反訳されていることに争
いはないところ、乙二九によると、信子と鶴岡との間の会話の流れは、それ自体自然である
し、そのような自然な会話の流れの中で、鶴岡が、信子に対し、原告が電話のそばにいるか
否かを尋ね、いるのであれば替わるようにと言われて信子が原告と替わっているのである
が、仮に乙二九が偽造されたものであるとすると、信子の声だけでなく、原告の声も偽造さ
れていることになり、似た声の人物二人を用意して録音テープを偽造したということになる
が、そのような事態は経験則上想定しにくい。加えて、乙二九の内容は、同日に録音された
乙二八における信子の会話の内容とも整合しているから、その意味でも、偽造されたものと
みることは困難である。
さらに、右鈴木隆雄は、自らも声紋鑑定をし、「乙二八に録音されている女性の声は、
乙二九に録音されている女性の音声とは、同一人の音声である」との結論を出している
(乙八一)。以上によれば、結局、乙二九が偽造により証拠能力を欠くものであるとする
主張には理由がないといわざるを得ない。
これは メッセージ 149875 (muneobus さん)への返信です.
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