ついでに国際裁判所
投稿者: katakurichan2 投稿日時: 2002/10/22 22:35 投稿番号: [149038 / 177456]
「別冊ジュリスト」No156(有斐閣)は「国際法判例百選」というものなのですが、このはしがきの文章を紹介します。(一部引用)
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今日、多くの国際裁判所は、国際法規の存在を確認し具体的な解釈・適用を確定したり、今後の国際法の発達に対して指標を与えるなど、重要な任務を果たしている。国際社会では、長く慣習法が優越したのであり、現在では国連憲章をはじめ多くの分野で多数国間・地域間・二国間の条約が作成されるようになったとはいえ、なお成文の一般法規は欠如したままである。
このような事情のもとでは、国際裁判所は、国際紛争の処理に際して、まず適用可能な実定国際法規が存在するかどうか探求し、その適用の範囲を定めたり、形成され潜在している国際法の規定や原則を掘りおこすことに力を注ぐ。国際裁判所のこうした司法作用の根拠となる法的推論が合理的なものとして是認されれば、その後の国際裁判でも踏襲されて判例となり、その他の分野での国際法の解釈・適用上の先例としても尊重されるようになる。それはまた、国際の平和・安全、人権、民族・住民の自決、テロ行為の規制、環境保護といった、国際社会の基本的利益を護るための実体法規を整備するよう、国際組織や諸国の意識にはたらきかけることにもなる。各国の国内裁判所もまた、国際裁判所のこのような司法機能に影響されまた呼応して、国際法規の国内的適用についてその解釈・適用の基準を整え、判例を形成しつつある。
国際裁判所が紛争処理の際に用いる裁判基準のなかには、裁判上の判決が「法則決定の補助手段」として掲げられている。国際裁判所の判断は、国内裁判所のような制度としての先例拘束性を具えてはいないが、上述したように実定国際法の解釈・適用・形勢に与える実質的な影響は少なくない。
これは メッセージ 149033 (katakurichan2 さん)への返信です.
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