ならずもの国家の代表,米国
投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2002/09/21 01:37 投稿番号: [147911 / 177456]
http://www.commondreams.org/views02/0312-02.htm
米ニューヨークタイムズ紙、2002年3月12日掲載
社説『ならず者核国家アメリカ』
新たな核兵器開発を計画し、非核保有国に対する先制攻撃を画策するような国がある場合、米国はそのような国を当然の如く危険な"ならず者国家(rogue state)"と称す。しかし先週末明らかにされた、国防総省提出の核戦略計画の見直しを提案する報告書によれば、米国こそ、危険な"ならず者核国家(nucler rogue state"と称されてもおかしくない道筋に進もうとしている。ブッシュ大統領はこの提案を受け入れないで、将来のアメリカ国民にとってより脅威の少ない計画を再考させるべきである。
この報告書『核戦略計画の再考』では、全体的な核弾頭数の削減が提案されているが、同時に核兵器使用が正当化される状況や攻撃目標となる国のリストが拡大されている。例えば、「イラクからイスラエルおよび近隣諸国への攻撃」あるいは「北朝鮮から韓国への攻撃」あるいは「台湾問題についての軍事衝突」などが起きた際には、米大統領が核による報復攻撃を宣告できるとしている。
多くの国々が核兵器や生物化学兵器を開発しているという現状において、米国がそれらに対する有効な核抑止力を持つのは当然である。しかし国防総省の提案は、核兵器使用に関するしきいを下げつつ、核不拡散条約(NPT)の実効性が削がれてしまうという点で重大な問題を抱えている。
NPTは米国にとって、条約の加盟国が非核保有国でありつづけ、核保有国と戦争状態に陥らない限り核攻撃を受けないという約束の下、非核保有国に対して核開発を断念させる有効なツールであった。国防総省の提案が実践されれば、約束は白紙に戻され、各国は非核保有国である理由を失う。むしろ、核攻撃を避けるために核保有を選択するだろう。
報告書はさらに、地下深度に建設された施設破壊用の新型核弾頭の開発を進言する。通常、新型核兵器を開発するということは核実験の再開を意味し、これまでイランや北朝鮮などの核開発プログラムの進行をを抑止していた任意による核実験停止モラトリアムの終わりをも意味する。
核開発競争の開始当初から、米国の軍事戦略責任者はこの驚異の超兵器の破壊能力をその計画に組み入れてきた。彼らがこれまで核の使用を抑制できたのは、母国の存亡に関わるような状況に陥ったときにのみ核使用の判断を下し、抑制のない核使用は地球全体の生態系を破壊し尽くしてしまうという共通の考え方を、多くの賢明な米国民とともに共有していたからである。核兵器は武器庫に並ぶ単なる兵器の1つではなく、その本質はまったく異なるのである。そのような兵器の使用に対するしきいを低くするのは、愚の骨頂であると言わざるを得ない。
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訳/文責: etranger3_01(連絡/詳細は上記の投稿者名からどうぞ)
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※翻訳や内容についての感想、指摘などお待ちしています。
米ニューヨークタイムズ紙、2002年3月12日掲載
社説『ならず者核国家アメリカ』
新たな核兵器開発を計画し、非核保有国に対する先制攻撃を画策するような国がある場合、米国はそのような国を当然の如く危険な"ならず者国家(rogue state)"と称す。しかし先週末明らかにされた、国防総省提出の核戦略計画の見直しを提案する報告書によれば、米国こそ、危険な"ならず者核国家(nucler rogue state"と称されてもおかしくない道筋に進もうとしている。ブッシュ大統領はこの提案を受け入れないで、将来のアメリカ国民にとってより脅威の少ない計画を再考させるべきである。
この報告書『核戦略計画の再考』では、全体的な核弾頭数の削減が提案されているが、同時に核兵器使用が正当化される状況や攻撃目標となる国のリストが拡大されている。例えば、「イラクからイスラエルおよび近隣諸国への攻撃」あるいは「北朝鮮から韓国への攻撃」あるいは「台湾問題についての軍事衝突」などが起きた際には、米大統領が核による報復攻撃を宣告できるとしている。
多くの国々が核兵器や生物化学兵器を開発しているという現状において、米国がそれらに対する有効な核抑止力を持つのは当然である。しかし国防総省の提案は、核兵器使用に関するしきいを下げつつ、核不拡散条約(NPT)の実効性が削がれてしまうという点で重大な問題を抱えている。
NPTは米国にとって、条約の加盟国が非核保有国でありつづけ、核保有国と戦争状態に陥らない限り核攻撃を受けないという約束の下、非核保有国に対して核開発を断念させる有効なツールであった。国防総省の提案が実践されれば、約束は白紙に戻され、各国は非核保有国である理由を失う。むしろ、核攻撃を避けるために核保有を選択するだろう。
報告書はさらに、地下深度に建設された施設破壊用の新型核弾頭の開発を進言する。通常、新型核兵器を開発するということは核実験の再開を意味し、これまでイランや北朝鮮などの核開発プログラムの進行をを抑止していた任意による核実験停止モラトリアムの終わりをも意味する。
核開発競争の開始当初から、米国の軍事戦略責任者はこの驚異の超兵器の破壊能力をその計画に組み入れてきた。彼らがこれまで核の使用を抑制できたのは、母国の存亡に関わるような状況に陥ったときにのみ核使用の判断を下し、抑制のない核使用は地球全体の生態系を破壊し尽くしてしまうという共通の考え方を、多くの賢明な米国民とともに共有していたからである。核兵器は武器庫に並ぶ単なる兵器の1つではなく、その本質はまったく異なるのである。そのような兵器の使用に対するしきいを低くするのは、愚の骨頂であると言わざるを得ない。
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