対米全面テロ

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>>イラクの政権

投稿者: r_7055 投稿日時: 2002/02/18 14:32 投稿番号: [135791 / 177456]
フセインは、アメリカ主導のメディアには、しばしば悪魔のごとく、報道されたが、実情は、タリバンと同一線上には語れないように思う。以下は、ジャーナリスト・ルポルタージュ作家、高山義浩氏の文章からの部分転載です。

◆フセイン政権存続の理由

  フセイン政権が長寿なのは、彼がイラク国民を押さえつけているからだけではない。僕がイラクを旅しながら知りえた範囲では、国内でのフセイン支持は、かなりのものだった。イラク国外では、フセイン大統領の好戦性がクローズアップされているが、国内では20年にわたる彼の内政実績がよく語られている。

  王制を打破し、議会のある政党政治を実現したのは誰か?
  医療を無料とし、社会保障を拡大したのは誰か?
  義務教育制度を確立し、大学までの教育を無料化したのは誰か?
  高圧送電線網を整備し、一般家庭まで電化したのは誰か?
  灌漑用水路網を整備し、大規模かつ機械化した農業を実現したのは誰か?
  識字率の向上を図り、無料の成人学校を設立したのは誰か?

  このすべての答えが、イラクの人々にとって「サッダーム!」なのである。経済封鎖によって、海外の報道と接する機会が失われたイラクの人々にとり、80年代に豊かになれたのは「フセイン大統領の優れた政治力のおかげ」であり、90年代に苦しんでいるのは「中東支配をもくろむアメリカのせい」となっていても仕方がないことだろう。

  少なからぬイラクの人々は、「アメリカの外圧さえ排除できれば、きっとサダムは上手くやってくれる」と真剣に信じている。フセイン大統領は、イスラム的価値のなかでも大切な「サブル(忍耐)」を市民に訴えかけ、こうした感情と信仰を巧みに利用している。

  フセイン大統領は単なる「ならず者」ではない。この理解は、今後の湾岸情勢を見通すうえで重要なものである。彼は、湾岸戦争に参加した首脳たちのなかで、敗者でありながら最も長命な政権をしたたかに維持しており、石油をめぐる駆け引きにおいても、優れた策略で世界を翻弄してきている。
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