豊島耕一氏による
投稿者: koukotsuNoHito 投稿日時: 2001/10/29 10:46 投稿番号: [108039 / 177456]
he-forum への投稿。
佐賀大学の豊島です.自衛隊参戦法についてです.
広い意味で大学関係者,特に国立大学関係者の責務にかかわる問題ということで投
稿します.国家公務員である後者にとっては99条の憲法擁護義務とも関連します.
あす自衛隊参戦法が通過し,これに基づいて実際の戦争のために自衛隊が派遣さ
れるとなると,多くの人が違法行為に巻き込まれることになります.つまり派遣を
命令する人もそれを受けて実行する人も違憲行為(武力の行使)にコミットしてし
まうのです.「悪法といえども法」と言うような単純な問題ではありません.憲法
を選ぶか,それとも自衛隊参戦法を選ぶかが,関係する個々人に -- おそらくそのほ
とんどは国家公務員に -- 問われることになります.
上位の法と下位の法が矛盾するとき,真に法を守るということは上位の法にこそ
忠実であるということでしょう.しかし憲法には罰則がなく,下位の法や命令には
罰則がありますので,個人がこれを実践することは現実には非常に困難なことです.
だからといって違憲行為が免罪されるかどうかは分かりませんが*・・・.そのような
違憲行為を出来るだけ防ぐためにも,また個人の抵抗を encourage するためにも,
反対勢力はさまざまの法的手段を最大限追求すべきではないでしょうか.
「憲法擁護」といっても,改憲案が出されて初めて反対運動をする,というのは
極端に消極的なありかたであって,現実の憲法無視に対してこれを防止する有効な
行動を起こしてこそ「ふつうの」護憲活動と言えると思います.(教育基本法も同
様です.)
とんでもないいくつもの法律が明日のボタン投票で決まってしまうのには,大変
な苛立ちと焦りを感じます.昨今のテレビや新聞は,戦時下報道とか「大本営発表」
とはこのようなものなのかと思わせる状態です.メディアが反戦運動や法案反対運
動を無視するなら,無視できないような方法を考えることも必要ではないでしょう
か.
参考になるかどうか分かりませんが,外国の運動の例です.今年のライト・ライ
ブリフッド賞**(第二のノーベル賞とも呼ばれる)に決まった,イギリスの核廃絶
運動トライデント・プラウシェアズの裁判での被告の発言***を紹介します.2001
年8月17日ヘレンズバラ地方裁判所で,被告アン・コバヤシ(60)は裁判官に対して
次のように述べました.「もし私たちの声が通常のチャネルを通して聞き入れられ
ないのであれば、最後に取るべき行為は、無視することのできない所に自分の体を
置くことです.」無視することのできない所に自分の体を置く,というのは,基地
ゲートに集団で寝転がって封鎖したことを意味します.
* 極端な例では,アドルフ・アイヒマンは「命令に従った」ことで免罪されるこ
とはありませんでした.
** http://www.rightlivelihood.se/
*** この法廷の記事は次をご覧下さい.
http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ta2/toyosima/event2k/r010818J.html
ホーム http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ta2/toyosima/goilsupt.html
豊島耕一
TOYOSHIMA Kouichi
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp
phone/fax: +81 952-28-8845
佐賀大学の豊島です.自衛隊参戦法についてです.
広い意味で大学関係者,特に国立大学関係者の責務にかかわる問題ということで投
稿します.国家公務員である後者にとっては99条の憲法擁護義務とも関連します.
あす自衛隊参戦法が通過し,これに基づいて実際の戦争のために自衛隊が派遣さ
れるとなると,多くの人が違法行為に巻き込まれることになります.つまり派遣を
命令する人もそれを受けて実行する人も違憲行為(武力の行使)にコミットしてし
まうのです.「悪法といえども法」と言うような単純な問題ではありません.憲法
を選ぶか,それとも自衛隊参戦法を選ぶかが,関係する個々人に -- おそらくそのほ
とんどは国家公務員に -- 問われることになります.
上位の法と下位の法が矛盾するとき,真に法を守るということは上位の法にこそ
忠実であるということでしょう.しかし憲法には罰則がなく,下位の法や命令には
罰則がありますので,個人がこれを実践することは現実には非常に困難なことです.
だからといって違憲行為が免罪されるかどうかは分かりませんが*・・・.そのような
違憲行為を出来るだけ防ぐためにも,また個人の抵抗を encourage するためにも,
反対勢力はさまざまの法的手段を最大限追求すべきではないでしょうか.
「憲法擁護」といっても,改憲案が出されて初めて反対運動をする,というのは
極端に消極的なありかたであって,現実の憲法無視に対してこれを防止する有効な
行動を起こしてこそ「ふつうの」護憲活動と言えると思います.(教育基本法も同
様です.)
とんでもないいくつもの法律が明日のボタン投票で決まってしまうのには,大変
な苛立ちと焦りを感じます.昨今のテレビや新聞は,戦時下報道とか「大本営発表」
とはこのようなものなのかと思わせる状態です.メディアが反戦運動や法案反対運
動を無視するなら,無視できないような方法を考えることも必要ではないでしょう
か.
参考になるかどうか分かりませんが,外国の運動の例です.今年のライト・ライ
ブリフッド賞**(第二のノーベル賞とも呼ばれる)に決まった,イギリスの核廃絶
運動トライデント・プラウシェアズの裁判での被告の発言***を紹介します.2001
年8月17日ヘレンズバラ地方裁判所で,被告アン・コバヤシ(60)は裁判官に対して
次のように述べました.「もし私たちの声が通常のチャネルを通して聞き入れられ
ないのであれば、最後に取るべき行為は、無視することのできない所に自分の体を
置くことです.」無視することのできない所に自分の体を置く,というのは,基地
ゲートに集団で寝転がって封鎖したことを意味します.
* 極端な例では,アドルフ・アイヒマンは「命令に従った」ことで免罪されるこ
とはありませんでした.
** http://www.rightlivelihood.se/
*** この法廷の記事は次をご覧下さい.
http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ta2/toyosima/event2k/r010818J.html
ホーム http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ta2/toyosima/goilsupt.html
豊島耕一
TOYOSHIMA Kouichi
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp
phone/fax: +81 952-28-8845
これは メッセージ 108036 (koukotsuNoHito さん)への返信です.
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