日本核武装論 5/5
投稿者: k_g_y_7_234 投稿日時: 2006/11/13 16:07 投稿番号: [6620 / 73791]
<日本が信頼できる同盟国だからこそできる議論>
この論文の筆者のフラム氏は2001年から2002年まで第一期ブッシュ政権で大統領補佐官として働いた。主要任務は大統領の経済関連の演説草稿を書くことだった。同氏は本来はジャーナリストだが、ハーバード法科大学院卒の弁護士でもあり、共和党系保守の活動家として、国家安全保障の領域でも研究や著作を活発に重ねてきた。現在はワシントンの大手研究機関「アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート」(AEI)の研究員である。要するに今、政権を握る共和党保守派の人物なのである。
フラム氏のこの論文は「相互確証撹乱」と題され、副題は「話し合いはもう十分。北朝鮮と中国に代償を払わせよう」とされていた。
種々の公的合意を破って核武装に走る北朝鮮と、その動きを知りながら止めようとしない中国に対して、もう話し合いではなく、実際の報復や制裁、懲罰の行動によって応じよう、という主張である。
日本に関する同氏の主張で注目されるのは、米国にとって日本は核兵器開発を促せるほど信頼できる同盟国だとみなしている点であろう。米国からみて日本が敵に回りかねない不確定、不透明の国家であれば、そんな国の核武装を奨励するはずがない。
フラム氏はその他に以下のような主張をも述べていた。
「米国にとって最も危険な敵の核兵器取得が、米国にとって最も頼りになる同盟国の核兵器取得という結果を招くことを北朝鮮や中国に知らしめるべきだ」。
「今後の米国の戦略目標は、第一は北朝鮮の核の脅威を受ける日本と韓国という同盟国の安全を強化すること、第二は北朝鮮に核武装への暴走の代償を十二分に払わせ、イランへの警告とすること、第三は中国に懲罰を加えること、である」。
「日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールをNATO(北大西洋条約機構)に招き入れる。NATOはいま域外諸国の加盟を求めており、そうした加盟は中国への大きな抑止となる」。
「日本や台湾のミサイル防衛を大強化するとともに、北朝鮮への人道援助を全面停止する。韓国にも北への援助の停止を求める」。
以上、強硬な対応である。日本に核武装を奨励するという部分は現在のブッシュ政権のグローバルな核拡散防止の政策とは明らかに衝突する。だがその一方、一連の政策提言ではブッシュ政権の本音をちらほらと反映していることも否めない。
しかし初めて米国の識者、しかも現政権にきわめて近い人物から大手新聞のニューヨーク・タイムズという主要舞台で「日本に核武装の奨励を!」という主張が出たこと自体は、米国の新たな戦略思考のうねりをも感じさせる。少なくともこれまでの「オオカミがくる」式の日本核武装論とは根本から質の異なる議論であることを理解しておくべきだろう。
古森義久(こもり・よしひさ)氏
[現職] 産経新聞ワシントン駐在編集特別委員・論説委員。国際問題評論家
杏林大学客員教授
[出身] 1941年、東京生まれ
[学歴] 1963年、慶應義塾大学経済学部卒業。ワシントン大学ジャーナリズム学科留学
[職歴] 1963年、毎日新聞入社。記者として静岡支局、東京本社社会部、外信部を経て72年から南ベトナムのサイゴン特派員。75年、サイゴン支局長。76年、ワシントン特派員。81年、米国カーネギー財団国際平和研究所上級研究員。83年、毎日新聞東京本社政治部編集委員。87年、同外信部副部長。同年に毎日新聞社を退社して産経新聞に入社、ロンドン支局長。89年、産経新聞ワシントン支局長。94年、同ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員。98年9月から中国総局長、産経新聞の31年ぶりの北京支局再開の責任者となる。2001年から現職。2005年より杏林大学客員教授を兼務。
以上、んじゃ
大介
この論文の筆者のフラム氏は2001年から2002年まで第一期ブッシュ政権で大統領補佐官として働いた。主要任務は大統領の経済関連の演説草稿を書くことだった。同氏は本来はジャーナリストだが、ハーバード法科大学院卒の弁護士でもあり、共和党系保守の活動家として、国家安全保障の領域でも研究や著作を活発に重ねてきた。現在はワシントンの大手研究機関「アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート」(AEI)の研究員である。要するに今、政権を握る共和党保守派の人物なのである。
フラム氏のこの論文は「相互確証撹乱」と題され、副題は「話し合いはもう十分。北朝鮮と中国に代償を払わせよう」とされていた。
種々の公的合意を破って核武装に走る北朝鮮と、その動きを知りながら止めようとしない中国に対して、もう話し合いではなく、実際の報復や制裁、懲罰の行動によって応じよう、という主張である。
日本に関する同氏の主張で注目されるのは、米国にとって日本は核兵器開発を促せるほど信頼できる同盟国だとみなしている点であろう。米国からみて日本が敵に回りかねない不確定、不透明の国家であれば、そんな国の核武装を奨励するはずがない。
フラム氏はその他に以下のような主張をも述べていた。
「米国にとって最も危険な敵の核兵器取得が、米国にとって最も頼りになる同盟国の核兵器取得という結果を招くことを北朝鮮や中国に知らしめるべきだ」。
「今後の米国の戦略目標は、第一は北朝鮮の核の脅威を受ける日本と韓国という同盟国の安全を強化すること、第二は北朝鮮に核武装への暴走の代償を十二分に払わせ、イランへの警告とすること、第三は中国に懲罰を加えること、である」。
「日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールをNATO(北大西洋条約機構)に招き入れる。NATOはいま域外諸国の加盟を求めており、そうした加盟は中国への大きな抑止となる」。
「日本や台湾のミサイル防衛を大強化するとともに、北朝鮮への人道援助を全面停止する。韓国にも北への援助の停止を求める」。
以上、強硬な対応である。日本に核武装を奨励するという部分は現在のブッシュ政権のグローバルな核拡散防止の政策とは明らかに衝突する。だがその一方、一連の政策提言ではブッシュ政権の本音をちらほらと反映していることも否めない。
しかし初めて米国の識者、しかも現政権にきわめて近い人物から大手新聞のニューヨーク・タイムズという主要舞台で「日本に核武装の奨励を!」という主張が出たこと自体は、米国の新たな戦略思考のうねりをも感じさせる。少なくともこれまでの「オオカミがくる」式の日本核武装論とは根本から質の異なる議論であることを理解しておくべきだろう。
古森義久(こもり・よしひさ)氏
[現職] 産経新聞ワシントン駐在編集特別委員・論説委員。国際問題評論家
杏林大学客員教授
[出身] 1941年、東京生まれ
[学歴] 1963年、慶應義塾大学経済学部卒業。ワシントン大学ジャーナリズム学科留学
[職歴] 1963年、毎日新聞入社。記者として静岡支局、東京本社社会部、外信部を経て72年から南ベトナムのサイゴン特派員。75年、サイゴン支局長。76年、ワシントン特派員。81年、米国カーネギー財団国際平和研究所上級研究員。83年、毎日新聞東京本社政治部編集委員。87年、同外信部副部長。同年に毎日新聞社を退社して産経新聞に入社、ロンドン支局長。89年、産経新聞ワシントン支局長。94年、同ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員。98年9月から中国総局長、産経新聞の31年ぶりの北京支局再開の責任者となる。2001年から現職。2005年より杏林大学客員教授を兼務。
以上、んじゃ
大介
これは メッセージ 6618 (k_g_y_7_234 さん)への返信です.