いよいよ韓国消滅へカウントダウン!

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「爺の剣」 - 5

投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2009/02/19 23:38 投稿番号: [50105 / 73791]
投稿者:直子

もう1話のせますわね。いよいよクライマックスで〜す^^


もう10分は、経っていたと思います。爺の心が一瞬迷っているように見えたのです。その瞬間、私は無意識のうちに爺の面に飛び込んでおりました。喉に激痛が走り、私は道場の床にいやというほど後頭部を強打し、呼吸が出来なくなりました。

すぐに高木師範が私の面をはずして、もんでくださいました。爺も心配そうにのぞき込んでいたようです。まもなく、普通に息ができるようになりました。

「まったく、無謀な剣道をする」
「えっ?」
「爺の剣先が生きておるのに飛び込む馬鹿がおるか」

高木師範は、にが笑しながらそう言いました。私は、この言葉にハッとしました。女子剣道の試合では、突き技は高校まで禁止されておりましたから、相手の剣先もあまり気にすることはありませんでした。クセになっていたんです。

爺はすぐに竹刀を引いて衝撃をやわらげたそうですが、私の飛び込みが鋭くて、思いの他強く入ってしまったようだと高木師範がいいました。そして、今夜も「勝負なし」と言いました。

「どうだ、明日これるか?」
「ええ..」
私は、そう言いながら爺を探しましたが、爺はすでに道場にはおりませんでした。

爺の剣先は、私の喉の中心をわずかに外れていました。ですから防具の隙間から私の喉に剣先が食い込んだようです。鏡をみると、見事に赤黒い大きな斑になっております。スカーフでも巻かなければおもてに出られません。お店にも行けません。


「三日目」

この日も二時間前に道場へ来ました。明かりが点いていて、床も昨夜と同じく雑巾がけしてありました。ふいに母が待っている我が家へ帰ってきたような気持ちになりました。小学校4年の時から通い始めたこの道場、私の祖父となった人の道場、私の初恋の人、私の叔父様となった人と稽古した道場、ここは私の大切な世界なのだと、このときはじめてそう思いました。

道着に着替えて、また鏡の前に立ちました。昨夜は、どうしても爺をくずすことができませんでした。気で攻めても、剣先で攻めても、誘っても、竹刀を払っても、二段、三段打ちしても、まったく通じませんでした。爺が打ってきたのはあの面一本だけでしたから、「先の先」も「後の先」もうかがうことができませんでした。

でも、あの爺の面は何だったのでしょうか。かなりスローな面でしたが、私は動けませんでした。あのときの私の心はどうだったのでしょうか。爺を迎え打つことができませんでした。防戦だけ、それもやっとのことでしのぎました。爺は、それまで一本も打ち込んできませんでしたから、ふいを突かれたのかしら。いいえ、ちがいます。爺の面がわかっていましたから..。ではなぜ?

今夜は、三番勝負の最終日です。ですから、爺も打ってこなければ決着はつきません。爺はどんな打ちを見せるのでしょうか、昨夜も完敗の状態でしたから不安もありましたが、「よし!」と思う気持ちもありました。とにかく「私には私の剣道しかない」と思い直して、鏡の向こうの私と対峙しておりました。

「ほう、今夜も早く来たか」
ふいに背後で高木師範の声がしました。手に木刀を持っています。
「今夜は、この木刀を使う」
「えっ?」
「爺も木刀で立ち合う。ただし、爺は二刀を使う」
「えっ!?」
私は、何が何だかわけがわからなくなりました。
「防具は着けるのですか?」
「あははは、普段は着けずにやるが、着けた方がよいかな?」

すぐに思い浮かんだのは、木刀ではケガします、危ないということでした。高木師範はそんな私を見透かしたかのように、
「ま、防具は着けるとしよう」
「爺は?」
「爺も着ける」
それでも危ないと思いました。剣道形であれば約束動作ですから、真剣でもできますが、今回は勝敗を決する試合です。いくら防具を着けたからといっても、その衝撃は竹刀の比ではありません。

「日本剣道形をイメージしなさい。君なら寸止めはできるであろう。攻撃部位はどこでもよろしい..」
「えっ?」
「あと30分ある。それまでに気持ちを整理しなさい」
高木師範は、それだけいうと奥へ入って行きました。

剣道形は、竹刀剣道とはまったく違います。打つ動作ではなく斬る動作が主です。半円を描くようにして斬ります。踏み込みも違います。足の使い方も違います。高木師範が手渡してくれた木刀は、特製のものでした。振ると両手にしっくりきて、まるで真剣のようです。

やがて時間ぴったりに高木師範と爺が道場に入ってきました。私より細身の大小二本の木刀を持っております。爺は、相変わらず私をチラリとみただけで、面を着けはじめました。

「どうしよう..?!」
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