爺の隊の捕虜になったマイク・コリンズ
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2009/02/10 23:06 投稿番号: [49086 / 73791]
投稿者:チー
ソウル17番外編1
水牛の塩味だけの肉にコリンズは、「デリシャス!」といった。儂はそのまま彼を部下達の宴に同席させた。どうしてかな?
部下達のほとんどがコリンズの笑顔に笑顔で返したからである。あの山下の無惨な死から何日も経っておらんかったが、部下達はコリンズが山下を殺した本人ではないことを知っておったし、コリンズが僚機を心配してエスコートしておったことも部下達は見ておった。単に打ち落とされただけの憎っき敵兵であれば、こういう展開はなかったであろう。
ほとんどの部下達は、いや儂も含めて全員であるが、アメリカ人の生死を支配下に置いた経験は初めてのことである。彼の家族の写真には、誰もが畏敬の念を抱いた。我々とはまったく違う、それも憧れても到底無理な米国上流家庭の気品があって、皆これに圧倒された。
儂は、若い頃、日本が英米に宣戦布告する前、イギリスでわずか数ヶ月であったがホームステイしたことがある。その家族は商売人であったから、すべてに打算があって好かんかったが、それでも儂のようなぽっと出の日本人には目を見張るほどの格調があった。
儂の部下達はほとんど英語が分からんかったが、それでも知っておる単語を使ってはコリンズに話しかけておった。コリンズも忍耐強くきちんと返事をしておったが、何せ言葉がいうことをきかん。儂が通訳したが、部下達は儂の通訳よりも直接彼から聞きたがった。部下達にとり、儂は階級でこそ上であったが、あくまでも青二才。出しゃばってはならんことを察した。古参兵達は、コリンズの人物を確かめたかったようである。
「私がどうして今ここにいるのか、不思議に思っている」とふいにコリンズは言った。
爺
これが末端の兵隊達の戦争である。短い日々ではあったが、我が部隊の捕虜となったマイク・コリンズとのやりとりをちと記述してみたい。
これは メッセージ 1 (may7idaho さん)への返信です.
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