米韓FTAの行方
投稿者: uberzeitgeist 投稿日時: 2008/11/15 05:44 投稿番号: [44342 / 73791]
オバマもクリントンも国際金融危機が激化する前から米韓FTAはそのままでは認められないと公言していました。自動車労組への配慮からです。
つい3週間前までは「ベストシナリオはクライスラーが潰れること」「GMと合併するとGMまで潰れることになるから」と言われていました。
現在GMはこのままで行くと来年半ばには手持ち資金が枯渇すると政府に泣きつき始めました。オバマはブッシュ政権に自動車業界救済を求めていますがブッシュ政権は個別企業の救済には難色を示しています。資本の論理からは当然です。
こういう事実が一方にあり、他方にはオバマはG20には出席しないという事実があります(オブザーバーは送るそうですが)。IMFのストラウス・カーン専務理事は次期大統領がコミットしないG20は意義が無いと公言しています。「何も決まらないから」と。オバマの「国際金融危機の責任を分担したくない」というのは政治の論理からは当然です。
現在の国際金融危機は「大恐慌にはならない」というのが今のところの共通認識です。理由は、国際協調が出来ており30年代のように各国が内向きとはならないからというものです。
しかし、この国際協調を突き崩す動きがあります。米韓FTAの行方です。ここまで米国の自動車業界が疲弊し倒産目前となると米韓FTAは消滅するしかないでしょう。米韓FTAだけならば、韓国は牛肉を買うだけとなり見返りは何もなかったということで済みます。「お気の毒様」といえば終わります。
しかし、オバマ政権が走り出した後、有権者向けに米韓FTAのようなことがこの先ないとはいえません。国際協調の重要性は百も承知してはいても国内の政治的支持調達という観点から民主党政権が内向きにならないという保証はありません。
米国という国は選挙が終わってもすぐ次の選挙です。下院議員の任期は2年なのですから。2010年の選挙準備は来年から始まります。
オバマの経済政策ブレーンの重鎮はルービン、理論家はサマーズです。クリントン政権後期コンビです。どちらも中道で国際協調重視派です。この点を評価し9月中旬以降の国際金融危機激化以後、オバマ陣営の方が経済ハンドリングにおいてマケイン陣営より優れていると見られた経緯があります。資本の論理・経済の論理という点からは期待できる陣容です。
しかし、国内政治の論理が勝ってくるとそうとは言えなくなってきます。オバマ政権が走りだし実際にどのような政策・スタンスを取るのかを注視する必要があるのはこのためです。
国際協調は維持されるのか。30年代とダブってくる所以です。20年代の国際協調主義が崩れて30年代の各国内向き主義に今回陥らない保証は何処にもありません。
これは メッセージ 1 (may7idaho さん)への返信です.
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