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<ズレ>国際金融業界番外編

投稿者: uberzeitgeist 投稿日時: 2008/09/19 18:32 投稿番号: [39670 / 73791]
現在、NYで最も忙しいのは、第一にM. スタンレーのJ. マック、第二はNY連銀総裁のT. ガイスナーでしょう。

米国金融業界で最もステイタスが高くサラブレッド中のサラブレッドたるモルスタが二流銀行のワコビアや香港・上海上がりのHSBCなどと合併交渉する破目に追い込まれたのは、元を糾せばマックの責任です。

シティのC. プリンス程に阿呆ではなかったものの、JPモルガンのJ.ダイモン程に「目明き」でもありませんでした。両者の中間に位置しかろうじて紙一重で逃げ切ったのです。

ガイスナーは、一方では短期金融市場がドライアップする度に新たな資金供給の仕組みを考え出し、今回は日銀をも巻き込んでドル供給に踏み切らせ、他方では瀕死のBK・投資銀行の破綻リスクを考え続けねばなりません。第二のP. ボルカーになれるか否かの勝負所です。

ワシントンDCで多忙を極めているのは、第一にバーナンキ議長、第二にポールソン長官。

バーナンキ議長は、大恐慌期の金融研究の第一人者を自負しています。「資産市場が大暴落しても、当局が適切に対応すれば大恐慌は避けられた」という持論に加え、ルーズベルトの「試してみる価値のあるものは全て試す」が信条です。

よもや持論を検証することになり信条を実践することになるとは想像だにしなかったに違いありません。とはいえ、進行形の国際金融危機の核心ポジションは、外からは窺い知ることの出来ない貴重な体験を伴う筈であり、今後の金融論を飛躍的に発展させる契機になるかもしれません。土日も出勤しています。

ポールソン長官は、G.ザックス時代に資産700億円超を築き上げ、最後のご奉公として財務長官を引き受けました。20万ドル前後の年棒はどうでもいいのです。

引き受けた当時の仕事内容は、中国指導部との太いパイプを生かして元の切り上げを飲ませることでした。昨年の前半まではその通りの展開で「さすがはハンク!」と唸らせました。しかし、その後は予期せぬ事態となり、恐らくバーナンキ議長と共に歴史に名を刻むこととなるでしょう、好いにつけ悪いにつけ。

リーマン、AIGと大きな金融機関が立て続けに(事実上)破綻したため大忙しとなったのが、公認会計士と弁護士です。米国には会計士が約32万人(2000年)、弁護士が85万人(1995年)います。

けれども、金融派生商品の構造・取引が専門となるとその数は極端に限定され遊んでいる人間はいない筈です。リーマン・AIGの商品と取引は、第一に件数が膨大であること、第二に複雑であること、この2点から巻き戻しは容易ではありません。

会計士・弁護士のキャパシティを勘案すると、今後さらにBK等が破綻してもポジションの巻き戻しは恐らく出来ないでしょう。そうなると、この点からも国際金融・資本市場の回復が遅れることとなります。
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