ポジショニング
投稿者: uberzeitgeist 投稿日時: 2008/08/03 03:54 投稿番号: [36800 / 73791]
韓国は、冷戦終了によりそれまで持っていた東西対峙の最前線国家という位置づけが剥げ落ち、軍事的に対峙する分断国家の片割れにすぎなくなりました。それとともに、米軍の駐留意義も変化し、世界戦略に基づくものから対北防衛支援という地域戦術に基づくものへと格下げされました。
米国にとって、このような地域に28,000人もの軍隊を張り付けておくことは、現在ほぼ伸びきっている米軍世界展開の観点から耐え難いこととなっています。加えてノムヒョン時代、北朝鮮以外の地域(台湾海峡)への米軍出動を韓国が認めないとしたこと、戦時作戦統制権の返還を韓国が申し込んだこと、この2点によって米国軍人の韓国に対する信頼感は大きく低下しました。しかし、今春ブッシュが約束したように今年いっぱいは28,000人を維持するでしょう。
今回の地名委員会の件で明らかになったことは、米韓同盟の基盤が極めて脆弱であり、些細なことで根底から崩壊する契機を内包していること。次期大統領の東アジア戦略担当者がこの点を見逃す筈はなく、次期政権下において東アジア戦略をレビューする際、米韓同盟のポジショニングを引き下げ、駐留軍を漸減し始め作戦統制権返還時の2012年にはサウジアラビアで実施したように空軍基地の確保とその守備要員だけ駐留させると言うシナリオが一つの選択肢となりえるでしょう。
報道によれば、米韓首脳会談においてブッシュは「アフガン派兵」と「駐韓米軍の他地域出動の自由」を求めるとのこと。「アフガン派兵要求」については「反米感情の根強さ」を考慮すると軽々に同意する訳にはいきません。牛肉の二の舞となり「対米屈服」と受け取られる恐れがあります。反対に、アフガン派兵を拒絶した場合、次期政権は間違いなく駐留軍を漸減し始め米軍のプレゼンスを大きく低下させるでしょう。これも結局のところ韓国自身の軍事負担増となって跳ね返ってきます。妥協策としては、イラク派遣軍を減らしその分だけアフガンに派兵するというものでしょう。しかしブッシュがこれで承知するかどうか。「他地域出動の自由」は、中国の反発が懸念されますが、受け容れざるをえないでしょう。
米国は日本と違い甘い国ではありません。ハッキリ踏み絵を迫ってくるでしょう。それゆえ、李と韓国民がブッシュの出すテストへの回答は次期大統領の東アジア戦略をも見据える必要があります。米韓首脳会談は、したがって、今年最大の韓国外交の見せ場となり、回答は今後数年にわたって韓国の国際的ポジショニングを決定付けることとなるでしょう。
これは メッセージ 1 (may7idaho さん)への返信です.
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