Re: 輸入農産物の価格、史上最高値を更新
投稿者: yamashisho 投稿日時: 2008/04/19 13:37 投稿番号: [33535 / 73791]
●4/1の「エコノミスト」の記事を抜粋します。
欧米の農産物輸出国の多くは、競争力が高いからではなく、実は、手厚い保護の結果として自給率と輸出力を維持している。
(省略)
つまり海外からの輸入を閉め出し、価格を支えることで生じた余剰補助金を投入してダンピング輸出することにより、本来ならば輸入国になるはずの国が輸出国になり得ているのである。
(省略)
穀物でも状況は似ている。その代表である米国のコメ価格形成システムを、日本のコメ価格水準を使って説明するとこうなる。生産者がコメ1俵を質入して1.2万円の融資単価で借り入れ、国債価格水準の4000円で販売した場合、その分だけ返済すればよく、8000円は実質的に農家の収入になる。加えて固定支払いとして2000円、および政府が設定した目標価格1.8万円との差額4000円も政府から支給される。現在のように市場価格が高く、目標価格を越えている場合には、固定支払いのみが政府から支給される。
つまり、生産者を保障する目標価格と、輸出可能な価格水準との格差(ここでは1.4万円)が、最大三段階の手段で全額補填されている。この手厚い支払いにより、国内消費を上回る生産が生じ、自給率は100%を超え、結果的に米国は輸出国となり得ているのである。つまり、米国でさえ様々な手厚い保護を講じているのが現実である。
(P23 鈴木 信弘 東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
↑早い話、四千円で売っているのに一万四千円の収入が農家に生じる。よく読まないと分かりにくいんだけど、多分わざと分かりにくくしていると思われる、米政府は。
●次に「宝島」 no.650
なぜ、ここまで日本の自給率は下がったのか。それは、アメリカが戦後、50年代から一貫して「穀物は武器になる」と、日本を援助するかわりにアメリカの食料を買わせるような国策を70年台後半まで強いてきたためだ。
元来、日本の農業は「二毛作」が盛んだった。夏は米、冬は麦を作っていたが、この米国の農業政策の影響で、化学化、単作化、機械化が年々進んでしまった。その結果、旧来の作物体系は崩れ、日本の自給率は年々下がり、今では国内で自給できる穀物はコメだけになってしまった。
(省略)
ここで、お手本としたい国がフランスだ。かつてフランスは自給率100%に満たなかった。しかし62年の農業指針法が制定されてからは、徐々に生産率が上がり、80年台からは自給率が120〜140%台にまで上がっていった。その鍵となったのが「農民収入保障」。都市生活者と同程度の収入を農民に与えたことが、農業従事者の後継者を生んでいった。また、どんなにアメリカから圧力をかけられても、欧州産のいくつかの品目を世界市場の競争から保護していたことも大きい。
(P28 しいな れい ジャーナリスト。早稲田大学総合研究機構客員研究員)
●最後にビルトッテン氏の著作「日本はアメリカの属国ではない」(ごま書房)から引用しますと
表向きは"農産物市場開放"である。しかし、それによって日本の食料自給率が下がることは、アメリカにとって二つの意味がある。アメリカが経済的に潤うこと、そして日本のアメリカに対する依存度が高くなり、ますます植民地化できるということだ。日本はどこかで歯止めをかけなくてはいけない。例えば全地球的天災が起こり、どの国にも同時に食糧危機が訪れたとき、日本は紙切れ同然の札束を持って、世界中に食べ物を買い付けに走り回るのだろうか?
(省略)
コストにこだわりすぎると、それと引き換えに大きなリスクを負う。それは直接的に命に関わる危険であり、また自給率が下がることによって、後でボディーブローのように効いて来る間接的な危険である。
食料やエネルギーに限らず、自給率が下がるのは独立国への道が遠くなることだ。そう考えると、日本の自給率が年々低下していくことは、アメリカの策謀が着実に実を結んでいる結果だと思えるのである。(P24〜26P)
方やグローバルスタンダードを謳い、方や貿易不均衡を謳い、敗戦国日本には、その場その場で考えた理屈で押し通す。
これがアメリカのやり方ではないでしょうか?
石油のドル決済の終焉と外貨準備のユーロへの急速な切り替え。
どの道アメリカの覇権は終焉と見えます。
好むと好まざるとに関わらず、アメリカの国益優先の日本の国策は見直さざるを得ないのでは?
欧米の農産物輸出国の多くは、競争力が高いからではなく、実は、手厚い保護の結果として自給率と輸出力を維持している。
(省略)
つまり海外からの輸入を閉め出し、価格を支えることで生じた余剰補助金を投入してダンピング輸出することにより、本来ならば輸入国になるはずの国が輸出国になり得ているのである。
(省略)
穀物でも状況は似ている。その代表である米国のコメ価格形成システムを、日本のコメ価格水準を使って説明するとこうなる。生産者がコメ1俵を質入して1.2万円の融資単価で借り入れ、国債価格水準の4000円で販売した場合、その分だけ返済すればよく、8000円は実質的に農家の収入になる。加えて固定支払いとして2000円、および政府が設定した目標価格1.8万円との差額4000円も政府から支給される。現在のように市場価格が高く、目標価格を越えている場合には、固定支払いのみが政府から支給される。
つまり、生産者を保障する目標価格と、輸出可能な価格水準との格差(ここでは1.4万円)が、最大三段階の手段で全額補填されている。この手厚い支払いにより、国内消費を上回る生産が生じ、自給率は100%を超え、結果的に米国は輸出国となり得ているのである。つまり、米国でさえ様々な手厚い保護を講じているのが現実である。
(P23 鈴木 信弘 東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
↑早い話、四千円で売っているのに一万四千円の収入が農家に生じる。よく読まないと分かりにくいんだけど、多分わざと分かりにくくしていると思われる、米政府は。
●次に「宝島」 no.650
なぜ、ここまで日本の自給率は下がったのか。それは、アメリカが戦後、50年代から一貫して「穀物は武器になる」と、日本を援助するかわりにアメリカの食料を買わせるような国策を70年台後半まで強いてきたためだ。
元来、日本の農業は「二毛作」が盛んだった。夏は米、冬は麦を作っていたが、この米国の農業政策の影響で、化学化、単作化、機械化が年々進んでしまった。その結果、旧来の作物体系は崩れ、日本の自給率は年々下がり、今では国内で自給できる穀物はコメだけになってしまった。
(省略)
ここで、お手本としたい国がフランスだ。かつてフランスは自給率100%に満たなかった。しかし62年の農業指針法が制定されてからは、徐々に生産率が上がり、80年台からは自給率が120〜140%台にまで上がっていった。その鍵となったのが「農民収入保障」。都市生活者と同程度の収入を農民に与えたことが、農業従事者の後継者を生んでいった。また、どんなにアメリカから圧力をかけられても、欧州産のいくつかの品目を世界市場の競争から保護していたことも大きい。
(P28 しいな れい ジャーナリスト。早稲田大学総合研究機構客員研究員)
●最後にビルトッテン氏の著作「日本はアメリカの属国ではない」(ごま書房)から引用しますと
表向きは"農産物市場開放"である。しかし、それによって日本の食料自給率が下がることは、アメリカにとって二つの意味がある。アメリカが経済的に潤うこと、そして日本のアメリカに対する依存度が高くなり、ますます植民地化できるということだ。日本はどこかで歯止めをかけなくてはいけない。例えば全地球的天災が起こり、どの国にも同時に食糧危機が訪れたとき、日本は紙切れ同然の札束を持って、世界中に食べ物を買い付けに走り回るのだろうか?
(省略)
コストにこだわりすぎると、それと引き換えに大きなリスクを負う。それは直接的に命に関わる危険であり、また自給率が下がることによって、後でボディーブローのように効いて来る間接的な危険である。
食料やエネルギーに限らず、自給率が下がるのは独立国への道が遠くなることだ。そう考えると、日本の自給率が年々低下していくことは、アメリカの策謀が着実に実を結んでいる結果だと思えるのである。(P24〜26P)
方やグローバルスタンダードを謳い、方や貿易不均衡を謳い、敗戦国日本には、その場その場で考えた理屈で押し通す。
これがアメリカのやり方ではないでしょうか?
石油のドル決済の終焉と外貨準備のユーロへの急速な切り替え。
どの道アメリカの覇権は終焉と見えます。
好むと好まざるとに関わらず、アメリカの国益優先の日本の国策は見直さざるを得ないのでは?
これは メッセージ 33531 (yozakura321 さん)への返信です.