Re: 真珠湾攻撃外伝 2
投稿者: hendazo04 投稿日時: 2007/12/08 11:44 投稿番号: [27444 / 73791]
戦後、原田の妻梅乃が地元紙のインタビューに答えた記録が残っている。
「急報によって主人が駆けつけると、着陸の激突で、搭乗者は軽症を負い気絶していた。土民たちはまだ日本軍の真珠湾攻撃を夢にも思わなかったが、戦雲急を告げている日米の昨今、日本機が偵察に来たのだろうと察し、殺そうか捕虜にするかと騒いでいました。主人は大勢をなだめて手当てを加え、蘇生させた上家に連れ帰ろうとしましたが、群集は強硬に反対して妨害しました。」
その間群衆の一人ハウイラというハワイ人は原田のポケットから航空地図と戦術略語、それに航法諸元を奪っていた。元より機密というほどの書類ではなかったが・・。
とまれ、不時着ゼロ戦を囲む群衆はふくれあがり200人にもなっていた。彼らはまだ真珠湾攻撃を知らなかったが、機体の生々しい弾痕を見て騒ぎ出した。そのうち気付いた西開地飛行士にあれやこれや大声で詰問するが、カナカ語と英語のチャンポンなのでさっぱり通じない。逆に書類を奪われたことに気付いた日本人飛行士は、これまた血相を変えて群集を追及するがブロークンイングリッシュなのでこっちもチンプンカンプン。
原田はこのとき日本軍の真珠湾攻撃を知った。原田はなにも言わずにこの若き飛行士を自宅に連れ帰るが、群衆もついてきて家を取り囲みその数は300人にもなっていた。原田と西開地は監視の目を掠め書類を取り戻そうと裏口から脱出、ハウイラの家に急ぐ。そしてかれらはハウイラの妻が居るのにもかかわらず強引に家捜しを開始した。
二人の脱出に気付いた群集は今度はハウイラの家を取り囲み投石を始めた。もはやこれまで、家ごと書類を燃やしてしまおうと、二人はハウイラの家に火を放った。群集がひるんだ隙を捉えた二人は脱出し不時着したゼロ戦に急いだ。
原田の中に巣くっていた最も日本的な心情が、日本兵士特有のはりつめた責任感と悲壮感に合致したのだろうか、二人は、お互いの視線にうなづき合ってゼロ戦に油をかけ炎上させた。
このときすでに二人は暗黙裡に死への了解があったのだろう。追いついた群衆は二人を捕縛しようと迫る。二人は裏山に逃げ込んだ。元より長く身を隠す術もない孤島である。二人は、原田の拳銃で順に頭を打ち抜いて自決した。
翌日、通報を受けたFBIとMPがやってきて原田夫人を逮捕した。主人と一体のスパイ容疑である。
日本機がニイハウ島に不時着したのも予定の行動であって、放火したり拳銃自殺を遂げたのはその証拠とされた。
婦人は結局3年2ヶ月もの間刑務所に収監された。
この事件には不明なところが多い。夫人の口が重く多くを語らなかったからだ。
当時のアメリカの日系人に対する世評は、
「ジャパニーズは、しょせん異人種と同化できない。またアメリカ市民権を得ても、天皇の誕生日には日の丸の国旗を掲げて忠節を誓い、生活ではタクワンと味噌汁を離せない人種である。
平時でさせアメリカ人の生活基盤を乱す傾向のある彼らは、いったん有事の際には、どういう結果を招くか予測できない。
日本人は、全部を警戒し、監視する必要がある」という根強い、厳しい評価があった。
治外法権の島ニイハウでの事件に、軍の機密保持のためなら殺人、放火、自殺をもあえて断行することこそ、帝国軍人の面目とする日本の若者と、アメリカ市民として生きようとしていた日系二世の意識の裏にある「日本臣民」という自覚が織りなした、あまりにも痛ましい悲劇であった。
「急報によって主人が駆けつけると、着陸の激突で、搭乗者は軽症を負い気絶していた。土民たちはまだ日本軍の真珠湾攻撃を夢にも思わなかったが、戦雲急を告げている日米の昨今、日本機が偵察に来たのだろうと察し、殺そうか捕虜にするかと騒いでいました。主人は大勢をなだめて手当てを加え、蘇生させた上家に連れ帰ろうとしましたが、群集は強硬に反対して妨害しました。」
その間群衆の一人ハウイラというハワイ人は原田のポケットから航空地図と戦術略語、それに航法諸元を奪っていた。元より機密というほどの書類ではなかったが・・。
とまれ、不時着ゼロ戦を囲む群衆はふくれあがり200人にもなっていた。彼らはまだ真珠湾攻撃を知らなかったが、機体の生々しい弾痕を見て騒ぎ出した。そのうち気付いた西開地飛行士にあれやこれや大声で詰問するが、カナカ語と英語のチャンポンなのでさっぱり通じない。逆に書類を奪われたことに気付いた日本人飛行士は、これまた血相を変えて群集を追及するがブロークンイングリッシュなのでこっちもチンプンカンプン。
原田はこのとき日本軍の真珠湾攻撃を知った。原田はなにも言わずにこの若き飛行士を自宅に連れ帰るが、群衆もついてきて家を取り囲みその数は300人にもなっていた。原田と西開地は監視の目を掠め書類を取り戻そうと裏口から脱出、ハウイラの家に急ぐ。そしてかれらはハウイラの妻が居るのにもかかわらず強引に家捜しを開始した。
二人の脱出に気付いた群集は今度はハウイラの家を取り囲み投石を始めた。もはやこれまで、家ごと書類を燃やしてしまおうと、二人はハウイラの家に火を放った。群集がひるんだ隙を捉えた二人は脱出し不時着したゼロ戦に急いだ。
原田の中に巣くっていた最も日本的な心情が、日本兵士特有のはりつめた責任感と悲壮感に合致したのだろうか、二人は、お互いの視線にうなづき合ってゼロ戦に油をかけ炎上させた。
このときすでに二人は暗黙裡に死への了解があったのだろう。追いついた群衆は二人を捕縛しようと迫る。二人は裏山に逃げ込んだ。元より長く身を隠す術もない孤島である。二人は、原田の拳銃で順に頭を打ち抜いて自決した。
翌日、通報を受けたFBIとMPがやってきて原田夫人を逮捕した。主人と一体のスパイ容疑である。
日本機がニイハウ島に不時着したのも予定の行動であって、放火したり拳銃自殺を遂げたのはその証拠とされた。
婦人は結局3年2ヶ月もの間刑務所に収監された。
この事件には不明なところが多い。夫人の口が重く多くを語らなかったからだ。
当時のアメリカの日系人に対する世評は、
「ジャパニーズは、しょせん異人種と同化できない。またアメリカ市民権を得ても、天皇の誕生日には日の丸の国旗を掲げて忠節を誓い、生活ではタクワンと味噌汁を離せない人種である。
平時でさせアメリカ人の生活基盤を乱す傾向のある彼らは、いったん有事の際には、どういう結果を招くか予測できない。
日本人は、全部を警戒し、監視する必要がある」という根強い、厳しい評価があった。
治外法権の島ニイハウでの事件に、軍の機密保持のためなら殺人、放火、自殺をもあえて断行することこそ、帝国軍人の面目とする日本の若者と、アメリカ市民として生きようとしていた日系二世の意識の裏にある「日本臣民」という自覚が織りなした、あまりにも痛ましい悲劇であった。
これは メッセージ 27443 (hendazo04 さん)への返信です.