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反米国流経営

投稿者: arisugawahiro_0 投稿日時: 2003/03/11 15:55 投稿番号: [284 / 8733]
2002年3月11日
地球だより―フランスから
反米国流経営
  フランスのビジネス・エグゼクティブの間で昨年来、GE(ジェネラル・エレクトリック)を引退したジャック・ウェルチ元会長の著書が話題になっている。この本は米国や日本では、バイブルのようにして読まれているが、実はフランスでは全く逆の印象を与えている。
  ネット関連会社で商品開発部長を務めるルビロワ氏は言う。「ウェルチ氏は、フランスでは悪い経営者の代表選手とみられている」と。ウェルチ氏が会長時代、社員に五段階評価を付け、評価の低い社員の首を次々に切っていったことが評価を下げた最大の原因になっている。

  世界最短の週労働三十五時間制を採用しているフランスでは、労働者保護に重点が置かれている。失業経験のあるルビロワ氏は、前にいた会社をリストラされた時、一年分の給料と、使っていた車やパソコンも、そのままもらった。無論、国からは失業中、手厚い失業保険が支払われた。

  フランスで教育を受けた日産のゴーン社長も「日本の終身雇用制度は崇高な制度だが、会社の厳しい時には採用が難しい」と、終身雇用に一定の評価を下した。フランス人は米国流の冷酷な実力主義は、社員の会社への忠誠心を失わせ、解雇の恐怖と隣り合わせで働くことで、職場環境を極端に悪化させると考える。

  リストラの嵐が吹き荒れる日本人サラリーマンが聞けば、フランスの考えはある意味でうらやましいかもしれない。無論、フランスの経営者の中にはウェルチ流実力主義を採用したくてもできない現実に不満を持つ者もいる。しかし、ウェルチ礼賛とは程遠い。

  仕事よりは、プライベートな時間を楽しむことに重点を置くフランス人にとっては、米国流雇用制度は、大変迷惑で非人間的と映るのだ。無論、国際競争の激化で、そんな甘いことは言っていられないが、それでもウェルチ氏を尊敬はできないのだ。
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