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新潟県知事選 柏崎再稼働に向き合う契機に

投稿者: kaze_no_matakuruzou 投稿日時: 2012/10/22 22:31 投稿番号: [17692 / 17759]
新潟県知事選   柏崎再稼働に向き合う契機に(10月22日付・読売社説)
  東京電力柏崎刈羽原子力発電所を抱える新潟県で、泉田裕彦知事が3選を果たした。

  これを機に、いかに柏崎刈羽原発の再稼働の環境を整えるかが、政府と県、東電に問われている。日本全体のエネルギー政策や経済問題にも大きく影響を及ぼす問題だからだ。

  知事選では民主、自民など与野党5党相乗りの現職・泉田氏が、「廃炉」「原発ゼロ」を掲げる共産党候補ら2人を破った。

  泉田氏は、柏崎刈羽原発の即時廃炉に反対し、「見切り発車的な運転再開議論は行わない」と公約した。選挙戦では、再稼働議論の前に福島原発事故の徹底的な検証が必要だ、と主張した。

  泉田氏は、新潟県独自の事故検証作業を始めている。県民の安全に責任を負う知事として、事故の再発防止に万全を尽くそうとする姿勢は理解できる。

  だが、原発の安全性を判断する権限と専門的知見を持つのは、政府の原子力規制委員会である。規制委が再稼働に問題はないと判断すれば、地元自治体もそれを尊重せざるを得ないだろう。

  柏崎刈羽原発は、東電全体の発電能力の12%を占める基幹施設である。今年3月までに7基すべての運転が停止し、再稼働への手続きのメドも立っていない。

  東電は既に、柏崎刈羽原発を来春以降は順次動かすことを前提にして、近い将来の決算黒字化や電力料金値下げを計画している。

  このまま再稼働できないと、首都圏への安定的な電力供給体制が揺らぎ、企業の生産活動や市民生活に悪影響を与えよう。

  火力発電用の燃料費が増え、料金の再値上げに追い込まれる可能性がある。電力供給に不可欠な投資計画にも支障が出かねない。

  泉田氏には、地元の事情だけでなく、こうした点にも、引き続き配慮してもらいたい。

  東電は安全性への懸念払拭に努めるとともに、再稼働の必要性を丁寧に説明する必要がある。

  政府も、東電に責任を押しつけて傍観することは許されない。東電と連携し、安全性が確認された原発は活用する方向で、地元の説得に全力を挙げるべきだ。

  新潟県では、再稼働の是非に関する住民投票の条例制定を求める動きが進んでいる。署名活動を行っている住民団体は、年内にも知事に直接請求する見通しだ。

  だが、一部地方の住民の判断だけで再稼働が左右されるのは極めて問題だ。やはり、原発再稼働問題は住民投票になじまない。

(2012年10月22日01時19分 読売新聞)
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