何故、嫌いな日本人に成り済ますのか?

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生命誕生

投稿者: rie2377 投稿日時: 2011/08/06 06:51 投稿番号: [6018 / 6355]
前回の続きを、主人公は同じく少年健太

         生命誕生

健太は教室の窓から、グランドをぼんやり
眺めていた、グランドではサッカー部員が
元気に走り回っている

そうか、選手権が近いので
皆、張り切ってるんだな

この中学はサッカー強豪校として知られていた

選手達の機敏な動きに見とれていた健太の耳に
教師の声が入ってきた

月のクレーターは、隕石衝突の跡で
ほぼ同位置の地球にも同じ位の
衝突があったと考えられる

しかし、地球には広大な海があり
地殻変動も激しいので、クレーターは
それほど見つかっていない、それに、、

教師の話す月のクレーター、隕石

そうだ、巨大隕石だ

健太は再び、遥か46億年の旅に出ようとしていた

地球誕生から1億年後、地球はゆっくり冷え始め
厚い炭酸ガスも薄まり、水蒸気を含んだ雲が
姿を見せるようになっていた

やがて雲は雨を降らせ、何時果てるとも知れぬ
豪雨となって濁流は大地を覆い、そして飲み込み
海が誕生した

総てはこれが始まりだった、海からの創生
そしてもう一つの異変、ジャイアントインパクト

火星ほどもある巨大隕石が、真っ赤に燃えながら
地球に向かっていた、やがて大音響と共に大地は
えぐり取られ、地下のマグマは噴き出し地球は
再びオレンジ色に輝いていった

遥か上空に吹き飛ばされた大地のかけらは
地球の引力に引き戻され、やがて一つに収斂し
小惑星が誕生した、月の誕生であった

あの月は何と不気味だったろう

その月は健太が普段見る月とはあまりにも
違っていた、地球からの距離は半分足らず
赤く燃えながら地球の夜空を焦がしていた

海も揺れていた、巨大な月の引力で満ち潮と
引き潮の差は十メートルにも達し、海水温度は
ゆうに150度を越していた

この荒ぶる海で、何かが始まろうとしていた

隕石がもたらした化学物質、必須アミノ酸や
マグネシュー等と、マグマから噴き出すヘリューム
が混ざり合い、化学反応を起こし無数の
組み合わせが試めされていった

さながら原始の海は、巨大な実験工場と化していた
しかし、この実験も試行錯誤の連続であった
生命誕生まであと九億年の時を、待たねば
ならなかった

そして運命のあの日、浜辺の岩に寄り集まった
泡の中から、青酸カリを主成分とする遺伝子を
持った最初の微生物が誕生した

健太は、あの赤い月を思い浮かべていた

総ては偶然だった、もしあの巨大隕石の衝突が
なければ、月も姿を見せる事はなかった

海も平安な時を過ごし、生命誕生も有り得なかった
それとも、ある意思が働いたのだろうか

健太は再び、教師の声に聞き入っていた

隕石は、地球にない鉱物資源を多量に含んでおり
金鉱脈やダイヤの鉱脈が、巨大クレーターの跡から
多く発見されている

人類の文明は、宇宙から持たらされるこうした
鉱物資源によって成り立っている

我々は決して、宇宙と無縁ではない
生命誕生そのものが、宇宙からの贈り物だから

この後生命は次々と飛躍を遂げ、ついには人類へと
結び付いて行った
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