峠の竜馬
投稿者: rie2387 投稿日時: 2010/08/07 07:51 投稿番号: [5609 / 6355]
今回は大河ドラマに合わせて竜馬を
ただこれは殆どフィクションなので
その辺は御容赦を
峠の竜馬
日本はまっこと広いぜよ
思わず竜馬はつぶやいた 傍に寄りそう
お竜はこれを聞いてクスッと笑いながら
当たり前やおへんか、日本は全部で
四十八州あるんどすえ
さすがに、竜馬も照れくさそうに
しかし薩摩は遠い、京からだと
一体何里あるんかのう
二人は薩摩の西郷隆盛に会うため日向港で
下船し徒歩で薩摩に向かっている途中だった
二人が取っている進路は、宮崎、小林
えびのを通過して薩摩入りする
いわいる御山超え
途中の加久藤(かくとう)峠が一番の難所で
道幅が狭い上曲がりくねっており
よく雨の日に荷馬車が誤って崖下に転落
するので知られていた
ようやく峠の頂上に差し掛かる頃、一軒の
茶店があり竜馬は長椅子に腰を下ろすと
声をかける
おやじ、茶を一杯くれ
年の頃は六十過ぎの、少し腰の曲がった
亭主は
へい、ただいま
そういうと、お茶と何がしかの茶菓子を差し出し
御武家さんは江戸のお方かね
日向のお人のようには見えんが
竜馬が答えて
ワシらは京からチト所要があって
薩摩に行くところじゃ
亭主は、何か心当たりがあるのか
ほう、それでは坂本竜馬という御仁を
知っていなさるかね
何でも南州先生に会う為、薩摩に
向かっているとか
これを聞いた竜馬はいたずら心が起きたのか
そばでお竜が笑っているのに構わず
おう、その御仁なら良う知っとうぜよ
土佐を脱藩して、長州と薩摩の間を
走り回っているお人じゃ
何でも大変な変わり者らしいがのう
我意を得たとばかり、亭主は
そうなんですじゃ、どこの馬の骨とも
分からぬ素浪人に、天下の大南州が周旋を
頼むなど世も末じゃと
このあたりでは、皆憤慨してますのじゃ
竜馬の名前を聞くだけで、汚らわしいと
ばかりにその場を離れる亭主をみて
さすがの竜馬も苦笑いを浮かべて
お竜、出立じゃ、長居は無用ぜよ
茶店を後にし連れ立って歩く二人は
何故かいいようのないすがすがしさを
感じていた
竜さん、あんたはんが坂本竜馬と知ったら
あのご亭主、腰を抜かさはるかも
知れまへんなぁ
いや、切り掛かってくるかもしれん
それだけ西郷さんに、心酔していると
いうことじゃ
出来たら西郷さんのように、生きてみたい
もんぜよ
へえー
そうどすか、男はんの考えることは
よう分かりまへんえ
この後降りかかる過酷な運命を知る由もない
二人は、一路薩摩路を急ぐのであった
これは メッセージ 1 (beiowolf119jp さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1143582/2bf8na1a27ya4a4a4jffckdcbfma4kc0aea4jbaqa4dea49a4na4aba1a9_1/5609.html