何故、嫌いな日本人に成り済ますのか?

Yahoo! Japan 掲示板トピックビューアー

[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

右近と光秀

投稿者: rie2376 投稿日時: 2009/11/14 08:11 投稿番号: [4020 / 6355]
今回は少し趣向を変えて意外な人物の
からみを

       右近と光秀

高槻城主高山右近が主筋に当たる
荒木村重、謀反の報を聞いたのは
天正六年の暮れも押し詰まった
頃であった

日頃より、信長に不信と恐れを抱いていた
摂津守荒木村重は、毛利方の誘いに応じ
謀反を決意したのである

これにより、右近は難しい選択を
迫られる事になった

村重に追従すれば信長の怒りを買い
己だけではなく、多くのキリシタン達が
激しい弾圧を受けるのは火を見るより
明らかであった

とは言え村重に反目すれば、人質に
差し出してある右近の妻子は、夜露の如く
消え去ってしまう

信長も右近の苦しい胸の内は判っていた
彼にしては珍しく何度も使者を立て
右近の引止めに心を砕いている

右近の誠実な人柄にもあったが、何より
石山本願寺を始めとする一向宗に対する
押さえとして、キリシタン大名の右近を
手放したくなかったのである

最後の使者に立ったのが、あの明智光秀で
あった

高山殿、御迷いであろう、心中御察し申す
されどよく御考察あれ

万一貴殿が謀反に加担となれば、上様の
御気性からして、御貴殿は無論の事   従う
キリシタン達は皆、抹殺される事態と
なりましょう

いやそればかりでは御座らぬ
日ノ本全土にキリシタン禁止令を
御命じになるやも知れませぬ

これは貴殿の望む所ではありますまい

それに上様には、御貴殿をことの他
案じておられる、この光秀にも
何としても右近を説き伏せよ、との厳しい
御命令で御座る

ご妻女の儀は誠に遺憾なれど
道を違(たが)えぬよう
御決断あれ

光秀の口上に、右近も答える

明智殿、丁寧な御口上痛み入ります
それがし、元より上様に謀心あろう筈は
御座いませぬ

斯くも凡庸たる者を重用賜り
恐れ入っておりまする

されど荒木殿の心中も、痛いほど
分かり申す

されば、今儀の荒木殿の御謀反
毛利方の諜略だけではありますまい

上様の容赦なき御性分、あの叡山の
焼き討ちの酷たらしさ

一向衆にも呵責なまでの御仕置き
村重殿も我も同罪なりと、謀反を決意
なされたのでありましょう

更に、と右近は続けて

上様に使えしが如何に難儀な事か
何時あらぬ御勘気を賜り、切腹仰せつかるか

明智殿にも覚えが御座ろう

これを聞いた光秀の表情に、一瞬戸惑いが
走った

如何にも、心安らかに仕えし時は
一刻も御座らぬ

右近にはそう聞こえた

この後右近はルソン島で病死するまで
六十数余年の生涯を、敬虔なクリスチャン
として送ったのである

人望の厚かった右近の影響で、キリシタンに
改宗する大名も多かった

他方、光秀は膨張する一方の織田軍の
雑事に時を費やしていた、本能寺が
もうそこまで来ているのを、知る由もなかった

この高槻城の別離以来、二人の武将の運命は
大きく分かれたのである
[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

Yahoo! Japan 掲示板 アーカイヴ

[検索ページ] (中東) (東亜) (捕鯨 / 捕鯨詳細)